『分譲マンションは管理を買え!!』~岡山も分譲マンションが増えてきました。
2016/04/06
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修繕積立金
こんにちは~!!
カウルグループ『株式会社フェイス不動産コンサルティング』の野邊(ノベ)です。
今日は、分譲マンションについてです。
当社にもご相談いただく機会が年々増えて参りました。
さて、岡山市、倉敷市にはどのくらいの分譲マンションがあるのか?
少し、データが古いですが、2013年11月時点で(株式会社マンションデータサービスさんHPより)
岡山市北区 229件 戸数12,645戸 平均戸数 55戸
岡山市中区 66件 戸数3,281戸 平均戸数 50戸
岡山市南区 48件 戸数2,398戸 平均戸数 50戸
岡山市東区 4件 戸数 159戸 平均戸数 40戸
岡山市 347件 戸数18,483戸 平均戸数 53戸
倉敷市 81件 戸数4,571戸 平均戸数 56戸
さて、最近お客様の立場に立って物件資料を深読みするようにしているのですが、
たいへん気になることがあります。
たとえば
この販売金額2500万円の中古マンション
岡山市北区 岡山駅まで徒歩15分
14階建て6階部分 専有面積61㎡ 2014年築
管理費 4100円(月額)
修繕積立金 3400円(月額)
あまりにも『修繕積立金』が安いよな~というような感覚を抱いてしまいます。
こんな金額の積立で、将来のマンションの外壁塗装やエレベーターや機械式駐車場の交換が賄えるのかな!?
あくまで『感覚』です。
では、幾らなら安心できるのか、そもそも『修繕積立金』って何?
その前にある3400円の『管理費』との違いは?
というところをまとめてみました。
まず、管理費と修繕積立金の違いは、簡単に言いますと『使い道』の違いです。
『管理費』は、日々の保守・点検に要する費用、つまり通常の管理に要する経費に充当されるのが『管理費』です。
該当する主なものは、
・管理員人件費
・公租公課
・共用保守維持費及び運転費
・共用部分等に係る火災保険料その他損害保険料
・経常的な補修費
・管理組合の運営に要する費用
それに対して、
『修繕積立金』は、
『長期修繕計画に基づく修繕費等などの特別の管理に要する経費充当されるもの』
です。
この2つは、分けて経理処理をしなければならなく、
たとえば、管理員さんの人件費が不足したため、『修繕積立金』を取り崩して支払うことは原則許されません。
『修繕積立金』は、将来の長期修繕計画に伴う修繕や不測の事故等のためのもので、目的外の使用は許されないのです。
さて、『修繕積立金』は、幾らずつ積立てるなら大丈夫なのか? 目安は?
実は、国土交通省のガイドラインが定められています。
その名称は、『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』(2011年4月策定)です。
それは、目安として、国土交通省が調査した『修繕積立金』の
①平均価格
②調査事例の3分の2が包括される幅
を示しています。
あくまで調査したマンションの平均値、安心を保証するものでは全くありません。
ガイドラインによると
金額の一例として、15階未満、建築延床面積5000㎡の場合、
①平均値は218円/㎡
②事例の3分の2が包括される幅 165円~250円/㎡
さらに機械式駐車場は、1台当たりの月額修繕工事費が別途定められています。
ここでは、先ほどの岡山駅まで徒歩15分の例示のマンションの専有面積に
上記の単価を単純にかけてみますと
①平均値
専有面積 61.0㎡×218円/㎡≒13,298円
②事例の3分の2が包括される幅
で計算すると 10,065円~15,250円となります。
3,400円<10,065円<13,295円<15,250円
大きな隔たりがあります。
感覚的に安いと感じながら、ガイドラインの平均値から計算してもかなり安いことが分かります。
分譲マンションに関する言葉で
『マンションは、管理を買え!!』
という言葉があります。
ここでの『管理』とは、
日々の管理は勿論、長期修繕計画に則った『修繕積立金』を活用する大規模修繕等を含んだ表現です。
『賃貸マンション』にも当てはまる言葉であると思います。
『借りるなら管理の良いマンション・アパートを借りろ!!』
『収益マンション・アパートを持つなら、管理の良い物件を持て!!』
さて、先かなり脱線しましたが、
先ほどの『修繕積立金』の金額で大丈夫なのでしょうか?
そこには、マンション分譲会社のトリックがあります。
また次回にまとめてみます。
最近、分譲マンションの売却査定、売却依頼を多く頂くようになりました。
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