不動産市況、『なだらかな減速が続いている』
2015/12/11
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バブル アベノミクス 不動産投資
皆さん、こんにちは。
『岡山の収益不動産のことならカウル』の三井です。
先日、株式会社岡山宅建主催のセミナーに参加しました。
幸田昌則さん(ネットワーク88代表)のご講演でした。
1990年のバブルを前年から発表されて業界に波紋を呼んだ不動産市況アナリストです。
予測の正確さには定評があるということなのでお話を聞いてみたく参加しました。
1990年バブル
2007年ミニバブル
そして今、アベノミクスバブルで、
実は2013年秋にはすでにピークを迎えていて、
現在は『なだらかな減速が続いている』のだそうです。
今回のバブルは
金融と相続税制で市場を下支えしているので、
一気には価格が落ちないという特徴があるそうです。
たしかに、どの不動産業者さんに聞いても今は調子が良さそうです。
しかし、市場はなだらかな減速が続いている。。。
講師曰く『薄気味悪い心地よさが続いている』と。。。
大きな潮流でいうと不動産のトレンドは下降傾向で間違いありません。
①人口が減っていくから。
②ネットの時代で好立地が繁盛の決め手にはならなくなったから。
住宅地、商業地など、
ジャンルごとに違いますが早かれ遅かれ下降のトレンドからは誰も逃れられません。
(今日の資料の一部です。90年バブル以降、土地の値段は下がり続けています。)
なだらかな減速が続いている中で、
減速が大きいものからいうと。。。
①注文住宅
②建売住宅
③新築分譲マンション
(ここから下は減速していません)
④収益不動産
⑤リゾート物件
だそうです。
収益不動産は④番目です。
まだまだ減速感は感じられていない方がほとんどではないでしょうか。
収益不動産市場は絶好調ですよね!
2020年の東京オリンピックまでは大丈夫とか、
いや、それまで持たないんじゃないかなど、
この好況がいつまで続くのかとよく話題になります。
収益不動産市場で大活躍のS銀行さんは、
今年の春頃から評価基準を変えたそうです。
RC(鉄筋コンクリート)の法定耐用年数47年のところを、
経済耐用年数60年として評価し、
貸出期間を大幅に伸ばすことで、
不動産投資家の熱烈な支持を集めています。
今までなら融資できなかった物件にも融資ができるようになったわけです。
少し前からの感覚から言えば『異常』です。
なかなか買えなかった投資家の中には喜ばしいと思う方が多いと思います。
このような積極的な金融の下支えがあって、
収益不動産の価格が高く維持されています。
ある中国地方の金融機関は金融庁から不動産に対する融資が多すぎると指摘されているようですし、
いつ金融機関の姿勢が変わってもおかしくない時期に入っているのかなと思っています。
『宴の終わり』が近づいてきているような気がします。
不動産投資ブームだからと言って、
十分な収益性もないのに闇雲に購入することのないように、
ご注意ください。
不動産のパワーはとても強いので、
マイナスに働くととても痛い目に合います。
購入する前には専門家に相談することをおすすめします。
講師が言われた、
『薄気味悪い心地よさが続いている』という表現。
言い得て妙だと思います。